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わが社の安全衛生委員会

平成七年十一月二日放送
日本マリン?船舶部安全課主事
野牧美宏
当社は、内航海連業が中心です。
鋼材やセメントといった決まった荷物を運んでいるのではなく、油以外のすべての種類の荷物を運んでいます。
一例をあげますと、主に鉱石・穀物・鋼材・ガラス製品・非鉄製品・紙・コンテナ・硫酸・塩酸などがあります。
航海ごとに異なる荷物を輸送することが多いので、乗組員の方々には、揚荷役のあとの貨物倉内の掃き掃除や水洗いをお願いしているケースが多くあります。
気候のよい季節はまだしも、冬場の寒い季節には大変な作業です。
なるべく、貨物倉内の掃除をしなくてもよい荷物を手当するように努めていますが、不況の折、荷物の手当が思うようにいかず、ご苦労でも乗組員の方にお願いをしています。
限られた定員の中でハードな航海が続くと、高齢の乗組員の方が多いことから、健康を維持することもままになりませんし、疲労の蓄積による「うっかりミス」などが心配されます。
一般的に内航海運の主力船型は、総トン数が一九九トンから四九九トンまで、重量トン数が七〇〇トンから一、六〇〇トンまでが大半です。
外航船は、近代化船という設備の近代化によって、少数定員になってきた経緯があり、最終的にはP船といわれる定員十一人船になりました。
一方、内航船は外航船の近代化船による定員の少数化とは違い、家族船員、いわゆる一杯船主といわれる船が多く、設備の近代化が行われる以前の早い時期から、必要最少人員しか乗船していなかったのが実情であろうと思われます。
最近では、運輸省及び船舶整備公団のご協力とご指導を得て、内航総連合会が中心となり、労働環境の改善と労働負担の軽減などを図り、若者にも魅力ある職場とな

 

 

 

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